投稿

【11月リリース予定】SuperMap iDesktopX 2025 新機能プレビュー!AIアシスタントと3DプレゼンがGISの常識を変える

私たちの身の回りでは、地理空間データの規模や複雑さが日々増しており、GIS(地理情報システム)の作業には、これまで以上の効率と賢さが求められています。 そんな中、待望の最新デスクトップGISソフト「SuperMap iDesktopX 2025」が今年11月にリリースされる予定です。 今回は、一足先にその注目の新機能をご紹介します。GISの面倒な作業を過去のものにし、未来の働き方を体験できる、驚くべき進化が待っていました。 まず、基本がしっかり進化。データ作成がもっと快適に 日々の業務に直結するデータ管理や編集といった基本機能が、さらに使いやすく、そして賢くなりました。  * データの分類がより細かく    ひとくちに「道路」といっても色々ありますよね。iDesktopX 2025では、「高速道路」「一般道」といった細かい分類(サブタイプ)を設定できるようになりました。これにより、データの整理がしやすくなるだけでなく、入力ミスも減らすことができます。  * テンプレートで品質を統一    地図のスタイルや属性情報を「テンプレート」として保存できるようになりました。「一度定義すれば、何度でも使える」ため、誰が作業しても品質の揃った、標準化されたデータ作成が可能です。   * データ変換の手間を削減    これまで変換が必要だった他のGIS形式(FileGDB/GeoPackage)のデータを、iDesktopX上で直接編集できるようになりました。面倒なデータ変換作業から解放され、作業がさらにスムーズになります。 さよならパワポ作業!GISソフトだけで完結する「3Dプレゼンテーション」 これまで、3Dの計画案を報告する際は「GISソフトで3Dシーンを作る → 動画編集ソフトで加工 → PowerPointに貼り付け」といった、複数のソフトをまたぐ面倒な手順が必要でした。 iDesktopX 2025では、3Dシーンの中で直接、文字や画像、アニメーションを追加できる、プレゼンテーション作成機能を新たに搭載。ソフトを切り替えることなく、プロ品質の3Dプレゼン資料をこれ一本で完結できます。 さらに、プレゼン中にリアルタイムで3Dシーンを自由に操作(回転、ズーム、飛行など)できるため、その場...

地図とズレてる!ドローンやLiDARの3D点群(LAS)データをSuperMapで正しく位置合わせする方法

イメージ
ドローンでの計測やレーザースキャナーから取得した、高精細な3D点群データ(LASファイル)。いざGISソフトに読み込んでみたら、「なぜか海の上に表示される」「ベースマップと全然違う場所にある」なんて経験はありませんか? それは、3Dデータが ジオレファレンス されていない(=現実世界の正しい座標を持っていない)ために起こる典型的な問題です。 今回は、そんな位置がズレてしまった3D点群データを、デスクトップGIS「 SuperMap   iDesktopX 」を使って、地図上に正しく配置する方法を分かりやすく解説します。 なぜ位置合わせ(ジオレファレンス)が必要? スキャナーなどで取得された直後の3D点群データは、それ自体が持つローカルな座標系(原点が0,0,0など)で構成されていることが多く、地球上のどこにあるかという情報を持っていません。 ジオレファレンスとは、この「住所不定」の3Dデータに、 現実世界の正しい住所(座標)を与える作業 です。この作業を行うことで、初めて他の地図データと正確に重ね合わせ、GISデータとして活用できるようになります。 SuperMap iDesktopXを使った位置合わせの簡単3ステップ iDesktopXでは、「レジストレーション(Registration)」機能を使って、直感的に位置合わせを行うことができます。 ステップ1:データを取り込み、基準となる「対応点」を探す まず、位置合わせをしたいLASファイルをiDesktopXのシーンにインポートします。この時点では、データはシーンの中心など、見当違いの場所に表示されます。 次に、位置を合わせるための「対応点」を最低3ペア探します。対応点とは、以下の2つの点のことです。 ソースポイント :位置がズレている3D点群データ上の、目印となる点(例:建物の角) ターゲットポイント :ベースマップなど、既に正しい位置にある地図上の、ソースポイントと全く同じ点(例:同じ建物の角) ステップ2:「ポイントによる幾何補正」ツールを実行する ツールを起動し、ステップ1で見つけた対応点の座標を入力していきます。ソースポイントは3Dモデル上から直接クリックして座標を取得し、ターゲットポイントは地図上からクリックするか、正確な座標値を入力します。 このペアを3つ以上作成することで、ソフトウェアが3...

TCFD対応はもう怖くない!未来の気候変動リスクを地図で「見える化」するFinMAPとは?

「気候変動」は、もはや遠い環境問題ではありません。それは、企業の財務に直接影響を与える、具体的な 経営リスク です。 近年、投資家や金融機関が企業に対し、気候変動が事業に与える影響を開示するよう求める「TCFD提言」への対応が急速に広がっています。 しかし、「30年後の洪水で、自社のどの工場が、いくらの損害を受けるのか?」を具体的に示すのは、非常に困難でした。 その課題を、地図の力で解決するのが、株式会社コア様が開発した「 FinMAP 気候変動リスク分析 」です。今回は、この先進的なソリューションをご紹介します。 FinMAPとは?―未来の災害を「財務諸表」に結びつけるツール FinMAPは、気候変動によって将来激甚化する 水害(洪水・高潮)リスク を、企業が保有する拠点(工場、店舗、倉庫など)ごとに分析・評価するためのシステムです。 その仕組みは、GIS(地理情報システム)の強みを最大限に活かした、非常に明快なものです。 [あなたの会社の拠点情報] + [未来のハザードマップ] = [具体的な財務的影響額] このように、企業の資産情報と、将来の気候シナリオ(1.5℃/2℃上昇時や4℃上昇時など)に基づいた浸水想定データを地図上で重ね合わせます。これにより、「どの拠点が、どの程度の浸水被害を受ける可能性があるか」をピンポイントで特定し、その 財務的な影響額までを定量的に算出 できるのです。 なぜ「地図(GIS)」が重要なのか? 気候変動のリスクは、極めてローカル(場所ごと)な現象です。同じ市内でも、川の近くか高台かで洪水のリスクは全く異なります。 GISは、この「場所」の情報を正確に扱うことができる唯一の技術です。FinMAPはGISをエンジンとすることで、以下のような高度な分析を実現しています。 複数のハザード情報を統合 :河川の氾濫による洪水、台風などによる高潮といった、異なる種類の水害リスクを同時に評価します。 多様なシナリオ分析 :将来の気温上昇レベル(例:1.5℃/2℃シナリオ、4℃シナリオ)ごとに、リスクがどう変化するかをシミュレーションできます。 サプライチェーンへの影響分析 :自社の拠点だけでなく、重要な取引先の拠点が被災するリスクも分析し、サプライチェーン全体の脆弱性を評価します。 FinMAPがもたらす具体的なメリット FinMAPを導入するこ...