投稿

ラベル(測量)が付いた投稿を表示しています

リモートセンシング画像品質検査の自動化:「目視判別」から「AI検知」へのパラダイムシフト

イメージ
  リモートセンシングや測量・マッピングの最前線において、衛星データ量の爆発的な増加は、まさに「情報(データ)の洪水」とも呼べる状況を生み出しています。TB(テラバイト)やPB(ペタバイト)級のデータ処理が日常となる中で、従来の人手に頼った「目視検査」モデルは、効率と精度の両面で限界を迎えつつあります。 作業効率の低下、コストの増大、そして検査員の疲労に起因するヒューマンエラー。これらは単なる現場の課題にとどまらず、成果物の品質リスク、ひいてはビジネスリスクそのものと言えます。 本記事では、SuperMapが提供する「自動品質検査ソリューション」がいかにしてこれらの課題を解決し、地理空間情報の生産プロセスを「属人的な職人芸」から「標準化されたスマート生産」へと変革するかをご紹介します。 なぜ今、品質検査の自動化が不可欠なのか? これまで、画像成果物の品質検査(絶対位置精度、接合精度、幾何学的歪み、雲の有無など)は、熟練技術者の「眼」と「経験」に大きく依存していました。しかし、防災や都市計画など、データの即時性(鮮度)が求められ、更新頻度が「年次」から「月次」へと加速する現代において、膨大な画像を全数目視で確認することは現実的ではありません。 SuperMapは、AI技術を駆使した自動検査ツールにより、品質管理プロセスの「ボトルネック」を根本から解消します。 1. 平面位置精度検査:ヒートマップでリスクを「見える化」 画像の平面精度を確認する際、従来は広大な画像をスクロールしながら、網羅的にチェックを行う必要がありました。 SuperMapの平面精度検査ツールは、AIによる高密度マッチングアルゴリズムを搭載しています。検査対象画像と参照画像の特徴点を自動でマッチングし、各点の誤差リスクを色(寒色=低リスク、暖色=高リスク)で可視化します。 これにより、検査員は画面上で赤く表示された「高リスク箇所」を重点的に確認するだけで済み、検査時間を大幅に短縮できます。 以下は、リスクが低い領域と高い領域の詳細比較です。色分けにより、修正が必要な箇所が一目瞭然となります。 2. 接合(エッジマッチング)精度検査:継ぎ目の違和感を数値で捉える 隣接するオルソ画像同士の継ぎ目が自然につながっているか(接合精度)は、モザイク画像の品質を決定づける重要な要素です。 当社のツールは、...

【INTERGEO 2025 レポート】SuperMapが示すAI・3D GISの未来とグローバルな協力新時代!

イメージ
先日、 2025年10月9日 にドイツのフランクフルトで INTERGEO 2025 が華々しく閉幕しました。地理空間情報技術の祭典とも言えるこの世界的な展示会は、今年は600社以上の企業等が出展し、17,000人以上が来場するなど、業界の勢いを強く示すイベントとなりました。 出展企業の一つとして、 SuperMap も参加。最新の技術成果と業界ソリューションを披露し、国際的な業界関係者から大きな注目を集めました。 業界ニーズを掴む技術と、グローバルな交流 SuperMapのブースでは、特に AI(人工知能) と 3次元GIS技術 における革新的な進歩、そしてそれらを 地籍管理 や デジタルツイン といった重要分野でいかに活用しているかに焦点を当てて展示しました。デモンストレーションを通じて、SuperMap GISの技術が、複雑な空間データを効率的に処理し、問題を解決する具体的なアプローチを示しました。 会場には、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、ラテンアメリカ、中東など、世界中から具体的なビジネスニーズを持つ専門家がSuperMapとの交流を求めました。 アゼルバイジャン 政府機関の代表者は、SuperMapが持つ リモートセンシング画像のAI処理・分析 能力が、地球観測データの効率的な利用や、環境モニタリング、災害評価に極めて有効であると評価。 モロッコ の企業代表は、SuperMapの 地籍管理ソリューション の 正確性 と 体系化された設計 が、地籍測量や不動産登記の作業効率と信頼性を高めると期待を示しました。 スイス の企業代表者は、データ作成プロセスにAI技術を取り入れるというSuperMapの革新的な取り組みが、手作業を大幅に削減し、データ処理の効率向上に貢献すると述べました。 また、Leica(ライカ)などのサプライチェーンを構成する企業ともSuperMapは積極的な話し合いを実施。SuperMapのプラットフォームソフトウェア技術を介して、上流のデータ収集と下流のアプリケーションをよりスムーズに連携させる可能性を探りました。 オマーン企業との提携で国際協力のエコシステムを拡大 今回のINTERGEOでは、グローバルなビジネス展開において重要な成果がありました。 会期中、 SuperMap International総裁のRoger Wang と、オマ...

3分でわかる!日本の高さの基準が変わる「JGD2024」

2025年4月1日から、日本の位置を示すための基準である「測地系」が新しくなります。これまでの「日本測地系2011(JGD2011)」から「日本測地系2024(JGD2024)」へと移行します。 私たちの生活に直接大きな影響がすぐに出るわけではありませんが、測量や建設、防災など、正確な位置情報が不可欠な分野にとっては重要な変更です。一体何が、どのように変わるのでしょうか。ポイントを3つに絞って解説します。 ポイント1:何が変わるの? → 「高さ(標高)」の基準が変わります 今回の変更で一番重要なのは、緯度経度などの水平的な位置は変わらず、「高さ(標高)」の基準だけが新しくなるという点です。 これまで日本の標高は、東京湾の平均海面を基準(標高0m)として、全国に設置された水準点という基準点で管理されてきました。しかし、この方法では地面の変動(地殻変動)を正確に反映し続けるのが難しいという課題がありました。 そこでJGD2024では、人工衛星からの信号(GNSS、いわゆるGPSなど)を使って、より精密に「高さ」を求められる新しい方法に変わります。具体的には、「ジオイド」という地球の形をより正確に表したモデルの最新版「ジオイド2024」を利用することで、全国どこでも均質で精度の高い標高が得られるようになります。 ポイント2:なぜ変えるの? → より正確で、災害にも強い社会のため 測地系を更新する大きな目的は、測量技術の進歩に対応し、より災害に強い社会基盤を構築するためです。 近年、GNSS技術の発展は目覚ましく、誰でも手軽に正確な位置情報を得られるようになりました。新しいJGD2024の標高基準は、このGNSS測量との相性が良く、作業の効率化と精度の向上が期待されています。 また、地震や火山活動などで地面が動いた際も、GNSSを使えば迅速に現状を把握し、復旧作業に不可欠な正確な標高を素早く提供できるようになります。これは、迅速な復旧・復興に繋がり、私たちの安全・安心な暮らしを守る上で非常に重要です。 ポイント3:どんな影響があるの? → 地域によって標高の値が最大数十cm変わる可能性 この変更に伴い、全国の三角点や電子基準点などの標高値が一斉に改定されます。場所によっては、これまでの標高値から最大で60cm程度の差が生じる可能性があります。 ただし、これは地図や土地の実際...