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AIが都市をまるごと3D化?SuperMapが世界最大級の展示会「INTERGEO 2025」で未来のGISを大公開!

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地図や位置情報の技術が、私たちの暮らしやビジネスを大きく変えようとしています。 私たちSuperMapは、来る10月にドイツで開催される地理空間情報の世界的イベント「INTERGEO 2025」に出展し、AIと3D技術を駆使した最先端のソリューションをお披露目することになりました! 今年のテーマは「 AIで、未来を予測。3Dで、世界を動かす。 」です。 データや業界の壁を打ち破り、AIの力でより賢く、つながりのある社会を創り出す私たちの技術を、ぜひ会場で体感してください。 場所: ドイツ・メッセフランクフルト、ホール12、ブース番号 1D.081 ここがすごい!SuperMapの最新技術 ブースでは、まるでSF映画のような未来の技術を分かりやすくご紹介します。 平面(2D)と立体(3D)がひとつに!地図の表現力が格段にアップ 普段使っている平面地図と、まるで本物のようなリアルな3Dモデルがシームレスに融合。これにより、これまで以上に状況を直感的に把握でき、より的確な判断を下すお手伝いをします。 AIが全自動で街を創る?現実そっくりの仮想空間「デジタルツイン」 AIが建物や街並み、さらには室内まで自動で3Dモデル化する様子は必見です。この技術で作られる「デジタルツイン(現実世界そっくりの仮想空間)」が、未来の都市計画や防災、施設管理をどう変えるのか、その可能性をご覧ください。 空からの目で、地球の変化を見抜くAI 衛星やドローンが撮影した膨大な画像。AIがその中から必要な情報(例えば、建物の変化や土地の利用状況など)を自動で見つけ出します。大量の画像データが、ビジネスに役立つ「宝の山」に変わる瞬間です。 どんな環境でもサクサク動く、柔軟なシステム WindowsやLinuxなど、様々なコンピューター環境でスムーズに動作。また、機能を小さな部品のように組み合わせる「クラウドネイティブ」という考え方で設計されているため、システムの規模変更にも柔軟に対応でき、障害にも強いのが特長です。 ビッグデータを瞬時に分析し、「見える化」 街中のセンサーから集まる情報や、人々の移動データといった膨大な情報をリアルタイムで分析。その結果を地図上に分かりやすく表示することで、交通渋滞の予測や災害時の迅速な状況把握を可能にします。 技術で暮らしを豊かに。様々な分野での活用事例 私たちの技術...

技術の潮流と人の絆が生み出す、国土情報の新たな地平

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  はじめに 「SuperMap」「海図」「陸海空一体化」──先日、これらのキーワードで未来の国土情報の姿を思い描く機会がありました。さらに、毎年恒例となっている日本の国際協力の柱「JICA海外公務員研修」を重ね合わせると、テクノロジーと人、そして国づくりが交差する壮大な物語が浮かび上がってきます。 2025年の今、地理空間情報をめぐる世界ではどんな潮流が生まれているのか。その可能性をたどりながら、「技術」と「人」の協奏が生み出す未来を探ってみたいと思います。 AIとGISが描く「陸海空一体化」の未来 かつて、地図は「陸」、海図は「海」、それぞれ独立した世界でした。しかし現代のGIS技術──特にSuperMapのような先進的なプラットフォームは、その境界を軽々と越えています。 3D都市モデルで陸の姿を描き、ドローンが撮影した高精細オルソ画像で空から俯瞰し、さらに国際標準の電子海図(S-57/S-100)で海の情報を重ね合わせる。こうした「陸・海・空」の情報を一つのデジタル空間に統合し、リアルタイムに解析できる時代が到来しました。 さらにここにAIが加わることで可能性は大きく広がります。衛星データからインフラの変化を自動検出する。過去の気象・海象データと地形データを組み合わせてリアルタイムに浸水リスクを予測する「AI Geo-relationalモデル」が現実となり、国土規模のデジタルツインが実現しつつあるのです。 災害時の被害把握、インフラの効果的な配置、洋上風力発電の立地選定など、応用分野は無限に広がっています。これはまさに「陸海空一体化」の深化にほかなりません。 JICA研修が築く“知のインフラ” ただし、どれほど高度な技術であっても、それを活かすのは「人」です。特に防災やインフラ整備が急務の開発途上国では、技術の導入と同時に、それを担う人材育成が不可欠です。 ここで重要な役割を果たしているのが、JICAの「知識共創プログラム」としての公務員研修「JICA集団研修(水路測量技術者養成の国際認定コース)」です。各国から集まった行政官や技術者たちは、日本の国土地理院や海上保安庁海洋情報部で、測量、地図作成、水路測量といったノウハウを学びます。 単なる技術操作を学ぶだけでなく、国家空間データ基盤(NSDI)をどう構築し、運用していくかという思想や哲学に触れるこ...

リアルタイムな地図を使ったサービス

 皆さんは普段どんな時に地図を見ますか?外出先で場所の確認、天気、料理店の場所、観光名所やカーナビ、電車の乗り換え等々...  最近、SNS等を通して位置情報や地図を使った新しいサービスや、本来の使い方とはちょっと方向性が違う使い方をされているサービスが話題になっていたので紹介します。 yahoo!天気アプリ お天気アプリとして使っている方も多いと思いますが、最近 「みんなの投稿」 という今の天気を投稿する機能を使ってSNSのように現在地の天気と合わせて投稿できる60文字以内のひとことを使って、天気以外の話題を投稿できるため、そちらが注目されているようです。こうして日常的に使われる機能は、災害時や緊急時などのエリアの特定や規模感を把握するために役立ちそうです。 wplace このプロジェクトは地図をキャンバスにして絵を書こうというシンプルなものですが、最近話題になっていたので取り上げました。普段地図や位置情報にあまり触れていない人でも地図を背景に絵が描けるので日本のいろんな地域や海外に興味を持つきっかけとしていいサービスだと感じました。元々が海外発のプロジェクトということもあり現状では海外のユーザーが多い印象がありますが、今後どの様に変わっていくのか楽しみです。 紹介した2つのサービスの共通点を考えてみると、どちらもリアルタイムに何千、何万のユーザーが情報を更新している点と、機能がとてもシンプルなので分かりやすい点だと思います。また、天気やお絵かきといった普段から情報として知っておきたい内容や触れる趣味なので、あまり「地図」に対して興味が薄い人でも気軽に接点を作れることはとても大事だと感じました。 スーパーマップの得意分野はこうしたリアルタイムな大量のデータの処理や表示なので、こういったサービスを作ってみたい!や位置情報と組み合わせたシステムが欲しいという方がいらっしゃればお気軽に相談いただければと思います。 実際に、ジャパンホームシールド株式会社様の「 地盤サポートマップ 」のデータ配信や分析などにも活用されています。家の周りに災害リスクがあるか、家の地盤が大丈夫かどうか、土地探しをしている方には参考になると思います。 次回も地図や位置情報関連のトレンドや興味を持った話題など、ゆるく触れていきたいと思います。

「Geo」って何?地図、AI、ビジネス…あなたの世界観を変える「地理」の力

この横浜の朝も、私たちのスマートフォンは静かに衛星と対話し、現在地を記録しています。交通情報システムは無数の車の流れをデータ化し、天気予報は雨雲の動きを描き出します。 私たちの日常は、意識するとしないとに関わらず、接頭語「Geo」が示す概念、すなわち「土地」や「地球」との関わり、「どこにいるのか」という情報で満ち溢れています。 今回は、この「Geo」という言葉が持つ本当の意味と、それが私たちの未来をどう変えようとしているのかについて、少し深く掘り下げてみましょう。 「Geo」の起源:世界を測る「物差し」 「Geo」の語源は、古代ギリシャ語の「大地(Gē)」です。それはかつて、大地を測量し、地図を描き、航海するための、物理的な世界を捉えるための「物差し」でした。  * Geology(地質学):地球の成り立ちを解き明かす学問  * Geography(地理学):世界の姿を描写する学問 このように、「Geo」は、人間が世界を客観的に理解するための知の体系の始まりだったのです。 データに「命」を吹き込むGeoの力 しかし、現代の「Geo」は、もはや静的な世界を測るだけの物差しではありません。それは、あらゆる情報に「文脈」という生命を吹き込むための触媒となっています。 例えば、単なる「売上高100万円」という数字は、表計算ソフトの中では無味乾燥なデータです。しかし、GIS(地理情報システム)によって地図上の「横浜市西区」という場所に置かれた瞬間、それは「なぜこの地域で売上が高いのか?」「競合はどこにいるのか?」という問いを生む、生きた情報に変わります。 情報は「Geo」と結びつくことで、初めて現実世界との接点を持つのです。 専門家から、私たち一人ひとりの手へ さらに、「Geo」は専門家の手から離れ、私たち一人ひとりの手に渡りました。  * GPSを頼りに見知らぬ土地を歩き、  * 写真にジオタグを付けて思い出の場所を記録し、  * 地盤サポートマップで我が家の安全を確認する。 かつて国家や巨大企業が独占していた「地理空間を把握する力」は私たち一人ひとりの手に 普及 し、世界の「解像度」を個人的なレベルで飛躍的に向上させました。 未来を映す「鏡」へ - Geospatial AIとの融合 そして今、「Geo」は未来を映す「鏡」に...