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リアルタイムな地図を使ったサービス

 皆さんは普段どんな時に地図を見ますか?外出先で場所の確認、天気、料理店の場所、観光名所やカーナビ、電車の乗り換え等々...  最近、SNS等を通して位置情報や地図を使った新しいサービスや、本来の使い方とはちょっと方向性が違う使い方をされているサービスが話題になっていたので紹介します。 yahoo!天気アプリ お天気アプリとして使っている方も多いと思いますが、最近 「みんなの投稿」 という今の天気を投稿する機能を使ってSNSのように現在地の天気と合わせて投稿できる60文字以内のひとことを使って、天気以外の話題を投稿できるため、そちらが注目されているようです。こうして日常的に使われる機能は、災害時や緊急時などのエリアの特定や規模感を把握するために役立ちそうです。 wplace このプロジェクトは地図をキャンバスにして絵を書こうというシンプルなものですが、最近話題になっていたので取り上げました。普段地図や位置情報にあまり触れていない人でも地図を背景に絵が描けるので日本のいろんな地域や海外に興味を持つきっかけとしていいサービスだと感じました。元々が海外発のプロジェクトということもあり現状では海外のユーザーが多い印象がありますが、今後どの様に変わっていくのか楽しみです。 紹介した2つのサービスの共通点を考えてみると、どちらもリアルタイムに何千、何万のユーザーが情報を更新している点と、機能がとてもシンプルなので分かりやすい点だと思います。また、天気やお絵かきといった普段から情報として知っておきたい内容や触れる趣味なので、あまり「地図」に対して興味が薄い人でも気軽に接点を作れることはとても大事だと感じました。 スーパーマップの得意分野はこうしたリアルタイムな大量のデータの処理や表示なので、こういったサービスを作ってみたい!や位置情報と組み合わせたシステムが欲しいという方がいらっしゃればお気軽に相談いただければと思います。 実際に、ジャパンホームシールド株式会社様の「 地盤サポートマップ 」のデータ配信や分析などにも活用されています。家の周りに災害リスクがあるか、家の地盤が大丈夫かどうか、土地探しをしている方には参考になると思います。 次回も地図や位置情報関連のトレンドや興味を持った話題など、ゆるく触れていきたいと思います。

「Geo」って何?地図、AI、ビジネス…あなたの世界観を変える「地理」の力

この横浜の朝も、私たちのスマートフォンは静かに衛星と対話し、現在地を記録しています。交通情報システムは無数の車の流れをデータ化し、天気予報は雨雲の動きを描き出します。 私たちの日常は、意識するとしないとに関わらず、接頭語「Geo」が示す概念、すなわち「土地」や「地球」との関わり、「どこにいるのか」という情報で満ち溢れています。 今回は、この「Geo」という言葉が持つ本当の意味と、それが私たちの未来をどう変えようとしているのかについて、少し深く掘り下げてみましょう。 「Geo」の起源:世界を測る「物差し」 「Geo」の語源は、古代ギリシャ語の「大地(Gē)」です。それはかつて、大地を測量し、地図を描き、航海するための、物理的な世界を捉えるための「物差し」でした。  * Geology(地質学):地球の成り立ちを解き明かす学問  * Geography(地理学):世界の姿を描写する学問 このように、「Geo」は、人間が世界を客観的に理解するための知の体系の始まりだったのです。 データに「命」を吹き込むGeoの力 しかし、現代の「Geo」は、もはや静的な世界を測るだけの物差しではありません。それは、あらゆる情報に「文脈」という生命を吹き込むための触媒となっています。 例えば、単なる「売上高100万円」という数字は、表計算ソフトの中では無味乾燥なデータです。しかし、GIS(地理情報システム)によって地図上の「横浜市西区」という場所に置かれた瞬間、それは「なぜこの地域で売上が高いのか?」「競合はどこにいるのか?」という問いを生む、生きた情報に変わります。 情報は「Geo」と結びつくことで、初めて現実世界との接点を持つのです。 専門家から、私たち一人ひとりの手へ さらに、「Geo」は専門家の手から離れ、私たち一人ひとりの手に渡りました。  * GPSを頼りに見知らぬ土地を歩き、  * 写真にジオタグを付けて思い出の場所を記録し、  * 地盤サポートマップで我が家の安全を確認する。 かつて国家や巨大企業が独占していた「地理空間を把握する力」は私たち一人ひとりの手に 普及 し、世界の「解像度」を個人的なレベルで飛躍的に向上させました。 未来を映す「鏡」へ - Geospatial AIとの融合 そして今、「Geo」は未来を映す「鏡」に...