【初心者向け】IoT・ビッグデータ・AI・GISの関係を「人間のカラダ」で超解説!
「IoT」に「ビッグデータ」、「AI」、そして「GIS」。
DXやスマートシティの文脈で必ずと言っていいほど耳にするこれらの言葉ですが、「それぞれ何となくは分かるけど、どう関係しているの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
実はこの4つの技術、私たちの「カラダの仕組み」に例えると、驚くほどスッキリ理解できるんです。
今回は、この最強の技術カルテットがどのように連携し、私たちの未来を創っていくのかを解説します。
最強カルテットの関係性を「カラダ」に例えてみよう
この4つの技術の関係は、情報を集め、判断し、行動するまでの一連の流れです。これを私たちの身体機能に当てはめてみましょう。
IoT = 現実世界を感じ取る「五感」
ビッグデータ = 情報を脳に届ける「神経系」
AI = 考えて予測する「脳」
GIS =「どこで?」を理解する「空間認識能力」
IoTは、現実世界を感じ取る「五感」
IoT(モノのインターネット)は、現実世界のあらゆるモノにセンサーやカメラ、通信機能を持たせ、その状態をデータとして収集する技術です。街中の監視カメラや河川の水位計、スマホのGPSは、まさに都市や社会の状況をリアルタイムに捉える「五感」の役割を果たします。
ビッグデータは、情報を脳に届ける「神経系」
無数のIoTデバイスからは、常に膨大なデータが生まれます。この途方もない量のデータを、滞りなく高速に収集・蓄積・処理する技術がビッグデータです。五感から送られてくる情報を、脳であるAIが処理できるように正確に伝達する「神経系」と言えます。
AIは、考えて予測する「脳」
AI(人工知能)は、神経系を通じて送られてきた膨大な情報を解析し、そこに潜むパターンや意味を見つけ出し、判断や予測を行う「脳」の役割を担います。「この交通量の増え方は、30分後に渋滞が起きるパターンだ」といったように、人間では処理しきれないデータから、行動に繋がる「知見」を導き出します。
GISは、「どこで?」を理解する「空間認識能力」
そして、全体を統合するのがGIS(地理情報システム)です。AIが「渋滞が起きそうだ」と判断しても、それが「どこで」起きるのか分からなければ意味がありません。GISは、AIの解析結果などをすべて地図の上に正確に配置し、状況を直感的に理解させてくれます。これは、脳が持つ「空間認識能力」に相当します。
【実践編】4つの技術が連携すると、何ができる?
では、この4つが連携すると、具体的にどのようなことが可能になるのでしょうか。
例1:スマート農業
IoT:ドローンや畑のセンサーが、作物の生育状況や土壌の水分量をデータ化します。
ビッグデータ:広大な農地全体の膨大なデータを収集・蓄積します。
AI:データから「水や肥料が不足している区画」や「病害虫が発生しそうな区画」を特定します。
GIS:農場の地図上に問題のある区画を正確に表示し、ドローンがその場所だけを狙って、ピンポイントで農薬や肥料を散布します。
例2:次世代の防災
IoT:河川の水位計、雨量計、スマホのGPSがリアルタイムデータを収集します。
ビッグデータ:刻一刻と変化するデータを高速で処理・蓄積します。
AI:データから「どの川の、どの堤防が危険か」を予測します。
GIS:予測された浸水エリアを地図上に表示し、そのエリアにいる住民のスマートフォンにだけ、ピンポイントで避難指示を通知します。
まとめ
このように、IoT、ビッグデータ、AI、GISは、それぞれが独立した技術ではありません。
IoT(五感)で集め、ビッグデータ(神経)で繋ぎ、AI(脳)で考え、GIS(空間認識)で行動する。
この一つの強力なシステムこそが、スマートシティやDX(デジタルトランスフォーメーション)の核であり、私たちの社会をより安全で、効率的なものに変えていく原動力なのです。
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