もうGISとパワポを行き来しない!SuperMap iDesktopX 2025の3Dプレゼン機能が業務を変える
3Dで作成した都市計画や建築モデルのプレゼンテーション。その準備には、これまで多くの時間と労力が費やされてきました。
GISソフトで3Dシーンを作成し、その画面を録画して動画ファイルを作り、動画編集ソフトでテロップや効果音を加え、最終的にPowerPointに貼り付けて発表する…。この、複数のソフトウェアをまたぐ、煩雑で手戻りの多いワークフローは、多くのGIS技術者にとって悩みの種でした。
しかし、SuperMap iDesktopX 2025に搭載される新しい「3Dプレゼン機能」は、この長年の課題に終止符を打つかもしれません。これは、単なる機能追加ではありません。GISの役割そのものを、「解析」から「伝達」の領域へと拡張する、大きな一歩なのです。
GISソフト内で完結する、インタラクティブな3Dプレゼンとは?
SuperMap iDesktopX 2025の3Dプレゼン機能の核心は、「これまで別々のソフトで行っていた作業を、すべてGISソフトの中で完結させる」という、極めてシンプルな思想にあります。
3D都市モデルの中に、直接テキストボックス、画像、図形といったオブジェクトを自由に追加・編集できます。アニメーション効果を設定することも可能で、まるでPowerPointのスライドを3D空間上に作成していくような、直感的な操作感を実現しています。
完成したプレゼンテーションは、単なる録画ビデオではありません。発表の最中、いつでもプレゼンモードを中断し、3Dシーンをリアルタイムで自由に操作(回転、ズーム、飛行など)できます。
【活用シナリオ】横浜・みなとみらい再開発計画の住民説明会
この機能がどのように業務を変えるのか、具体的なシナリオで見てみましょう。
1. プレゼンの準備
都市計画担当者は、iDesktopX上でみなとみらい地区の3D都市モデル(PLATEAUデータなど)を開きます。そして、新しい再開発ビルのBIMモデルを配置。3Dプレゼン機能を使い、「計画の概要」というタイトルのスライドを3D空間に追加し、新しいビルに説明の注釈をつけ、周辺の交通の流れがどう変わるかをアニメーションの矢印で示します。
2. プレゼンの実施
住民説明会当日、担当者はiDesktopXの画面をプロジェクターに映します。作成したプレゼンの流れに沿って、計画のポイントを説明。その途中、住民から「そのビルが建つと、隣のマンションの日当たりはどうなりますか?」という質問が出ます。
3. インタラクティブな質疑応答
担当者は、その場でプレゼンを一時停止。iDesktopXの日照解析機能を起動し、冬至の時期の日当たりシミュレーションをリアルタイムで実行し、3Dモデル上で太陽の動きと影の変化を見せます。「ご覧の通り、冬至の午後2時でも、隣のマンションの5階以上には影響がないことが分かります」と、データに基づいて明確に回答します。
このように、プレゼンテーションは、一方的に情報を伝達する「発表」から、住民と対話しながら理解を深めていく「インタラクティブなセッション」へと進化します。
この機能がもたらす、3つの大きな価値
圧倒的な業務効率化
動画のレンダリングや、ソフトウェア間のデータ変換といった、時間のかかる作業が一切不要になります。修正もGISソフト内で完結するため、急な変更にもすぐに対応できます。
プレゼンテーションの質の向上
「百聞は一見に如かず」の言葉通り、リアルタイムで動く3Dモデルは、どんな言葉よりも雄弁に計画の意図を伝えます。その場で質問に答えられる双方向性は、住民や関係者との信頼関係を深めます。
迅速な合意形成
計画のメリットだけでなく、懸念点(日照や景観など)についても、その場で3Dシミュレーションを見せることで、誤解や憶測に基づいた反対を減らし、建設的な議論を促します。これにより、プロジェクト全体の合意形成がスピードアップします。
まとめ
SuperMap iDesktopX 2025の3Dプレゼン機能は、GISが持つ「伝える力」を新たな次元へと引き上げます。
それは、GISが単に現実世界を分析するためのツールから、分析結果を共有し、人々の心を動かし、より良い未来への合意を形成するための「コミュニケーション・プラットフォーム」へと進化していく未来を示唆しています。
PowerPointを開く時間を、GISで未来を描き、語り合う時間に。そんな新しい働き方が、もうすぐそこまで来ています。
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